学研ココファンのお葬式「ここりえ」の葬儀サービスがスタートして、まもなく1か月になります。
入居者の方やご家族の方からのお問合せもいただくようになりました。
「ここりえ」の内容をお知らせする一環として、ココファン横浜鶴見で「模擬納棺式」「えがお撮影会」を実施しました。
納棺の儀とは
第81回アカデミー賞外国語映画賞を受賞した「おくりびと」(2008年公開)は、「納棺」にスポットを当てた映画として話題になりました。しかしかつては納棺師は職業として独立していたわけではありませんでした。
1995年の青函連絡船洞爺丸沈没事故で、函館市に多くの被災遺体が流れ着いたとき、函館住民が遺族への遺体引き渡しの手伝いを葬儀社から依頼されたことをきっかけに、納棺業務に特化したサービスが北海道を中心に事業化されるようになりました。
映画公開後、納棺のパフォーマンスが注目されるようになり、専門の納棺師による納棺の儀式が全国に広まるようになります。
ご遺体のラストメイク
納棺の儀では、メイクをして身体をきれいに整えます。遺族や関係者が安心してお別れの時間と空間を共有できるよう、故人の尊厳を守るためのケアです。
ラストメイクはエンゼルケアとも呼ばれていますが、病院や介護施設で亡くなった直後に行われる死後の処置「エンゼルケア」との混同を避けるために、葬儀の前のお直しについては「ラストメイク」「ご遺体ケア」とう表現が使われるようになりました。
※エンゼルケアは、傷口の手当や医療器材の取り外し、排泄ケア、口腔ケアなどの保清と着替えが行われます(死後は医療・介護保険外サービスとなり有料です)。
介護スタッフの関心も高い
今回のイベントは、ココファン横浜鶴見の事業所内で実施したため、近隣のココファン事業所の所長や介護スタッフも多数参加することができました。
介護事業者ですから身体ケアについては、日常的に意識しています。そのため故人のケアに対しての関心は高く、質問も多くありました。
「葬儀への参列はしたことはあるが、納棺については知らなかった」
「ご遺体のケアについて知ることができて良かった」
といった感想も。スタッフにとっても実りある模擬納棺式となりました。
みんな笑顔の撮影会
「えがお撮影会」会場は、本格機材をセッティングした特設会場!
お気に入りの服を着て、皆さま「笑顔」で撮影されました。
その中で、特に印象的だった100歳を超える男性をご紹介します。
午前中からベージュのスーツとハットでビシッと身なりをキメてイベントに参加。そのまま撮影に挑むのかと思いきや、午前中は撮影をせずにお部屋にお戻りになりました(予約はしていたのですが)。
午後にいらしたときは、午前中とは異なり、ポロシャツとキャップというカジュアルなコーディネート。撮影会場の椅子に座ると少し緊張した表情をされていましたが、カメラマンが声をかけると!
「わっはっはっは(笑)」
隣の会場に聞こえるほど大きな声で大笑い。午前中から一言も言葉を発していなかったので、周囲も驚きです。
周りを笑顔にする素敵な表情をしていたのが印象的でした。
たくさんの方にお集まりいただいた今回のイベント。
今度は各事業所をまわって開催を予定しています。
学研ココファンのお葬式「ここりえ」では、介護事業者向けのイベントもご提案します。「模擬納棺式」「えがお撮影会」のほか、「エンゼルケア」「ラストメイク」「ご遺体ケア」といった研修も承りますので、お気軽にご連絡ください。
学研ココファンのお葬式「ここりえ」
終活・葬儀・お墓アドバイザー 吉川美津子
故人に触れ、一緒に過ごすことは「最期までしっかり見送ることができた」と死を受け入れるきっかけとなり、グリーフケアにもつながります。