葬儀のことを考えるとき、基本的には通夜、葬儀・告別式といった式典(セレモニー)を中心に日程や内容を考えていきます。
しかし、近年葬儀の形が小さくなり、遺族を中心とした家族葬が増えると、式典そのものよりも、火葬までの時間をどのように過ごすか、というお別れの時間の過ごし方がとても大切になってきます。
また、近年は葬儀式場や火葬場の空き状況によって、また家族や親戚の都合、友引など六曜により、火葬までの数日待たなければいけない地域も・・・。
例えば現時点では、千葉市、柏市、八王子市、川崎市、横浜市等は、1週間先の火葬予約を取ることができない状況がHP等で確認できます。
式典(セレモニー)までの安置期間はどのように過ごしたら良いでしょうか。
安置場所の選び方

故人の安置場所は「自宅」「葬儀会館内の安置室(安置専門葬儀会館を含む)」「火葬場併設安置室」「安置専門の施設」等があります。どこで安置をするのか、葬儀の場所や内容を決定する前に、決めておかなければなりません。
安置場所は面会の可否、家族の仮眠ができるかどうか、安置の方法、費用など、総合的に判断して決めていきます。
故人とどのようなひと時をすごしたいかという視点で選ぶと良いでしょう。
安置方法の候補
自宅(介護施設の居室を含む) | |
メリット | 故人と過ごすことができる。安置部屋の料金がかからない。 |
注意点 | スペースに限りがある。近隣への配慮が必要。 |
費用 | ドライアイス代として1日1万円程度。 |
葬儀会館内の安置室(安置専門葬儀会館を含む) | |
メリット | 準備や片付けなどの心配が少ない。24時間面会可能、遺族の宿泊・仮眠可能な施設もある。 |
注意点 | 個室安置、共同安置など安置方法や費用はさまざま。面会時間や面会方法も施設によって異なる。 |
費用 | 施設使用料として1日5,000円~3万円前後。加えてドライアイス代として1日1万円程度。 |
火葬場併設安置施設 | |
メリット | 火葬の際に移動する必要がない。 |
注意点 | 施設によって異なるが、面会できないところも多い。 |
費用 | 施設使用料として1日1,000円~5,000円前後。加えてドライアイス代として1日1万円程度。 |
故人をその人らしく送る
亡くなった後、看護師等によってエンゼルケアが行われますが、ご遺体保全用の処置ではありません。
安置期間が長くなる場合など、ご遺体保全用の処置を施すこともあります。
(エンゼルケアと混同を避けるために、ラストメイクという表現をすることもあります)
ラストメイクをすることで、お元気な頃の姿に近くなるように、表情を豊かに整えることができます。
ラストメイクから納棺まで、専門の納棺師に依頼するケースも多くなっています。
学研ココファンでは居室でご安置を推奨
学研ココファンの高齢者住宅にお住まいの方については、ご逝去後、ドライアイス等で保全処置を施し、お部屋でお休み(ご安置)いただくことが可能です。
ココファンのサ高住はご自宅ですから、最期まで住み続けていただいた後、ご逝去後もお部屋でお休みいただくことは自然な流れだと思っています。
ご安置中、故人が少しでも安らかにお部屋でお休みいただけるよう、ココファンでは現場のスタッフ一同で心を込めてご提案していきます。

学研ココファンのお葬式「ここりえ」
終活・葬儀・お墓アドバイザー 吉川美津子
儀式は小規模になっていますが、遺族によるお見送りの時間は重視されるようになっています。儀式よりお別れの時間を大切にする傾向がみられます。