高齢者住宅新聞の11月6日号に、「学研ココファンのお葬式⦅ここりえ⦆」が掲載されました。
学研ココファン(東京都品川区)はライフエンディング事業に参入する。まずは、施設内で遺体を安置できる独自の葬儀プランを10月に開始。地域の葬祭業者に遺体安置の処置や葬儀の運営を委託するが、将来は自社で葬儀式場や葬儀スタッフを揃えていく。
ブランド名は「学研ココファンのお葬式 ここりえ」。直葬・火葬式 と家族葬を合計8プラン用意し、価格は16・5万円~118・8万円(税込)。ほか、生活保護葬にも対応。同社の施設入居者だけでなく、一般からも受け付ける。入居者に対しては、施設での安置やお別れ式も相談に応じて行う。まずは東京近郊(1都3県)、大阪市、札幌市、福岡市、岡山市で開始し、順次拡大していく予定。
2024年9月までの1年間における同社施設の退所のうち、死亡退所はおよそ4割で、退所全体の2割が施設内で亡くなったもの。「高齢者施設内での葬儀はタブー視される傾向があったが、現場からは『故人を見送りたい』という声があるとアンケートでわかった」とライフエンディング事業室の岡田寛昭室長は話す。
サービス展開に先駆けて神奈川県平塚市の一部エリア(合計277室)で行った実証では、居室での看取りを希望した入居者のうち半数以上が施設安置を希望。実証期間後も希望者は増えており、利用率は想定を上回った。
実証期間中に葬儀を行った例では、遺体を安置した居室に20人ほどのスタッフや入居者が訪れた。「入居者たちが故人に手をあわせられることは、サ高住という新たなコミュニティでのあるべき姿なのでは。スタッフにとっても、故人を見送る時間が生まれるためグリーフケアにつながる」(岡田室長)。
また、死去から火葬までに時間がかかってしまう地域では、安置場所の1つとしても機能するという。「葬儀場によっては安置室で遺族が気軽に会いに行けない場合もある。居室を安置に活用することで、火葬まで家族が故人との時間をゆっくりと過ごせる」と、吉川美津子マネジャーは話す。葬儀・お墓・終活ビジネスコンサルタントとして数々の著書及びメディア出演・掲載実績を持つ吉川氏は、2年前に入社。豊富な知見を基に、新規事業を牽引する。
葬儀や遺体安置は当面の間、地域の葬儀業者に委託するが、同社が受注して「ここりえ」ブランドで展開していく。ホールの自社開発も進めており、横浜市での葬儀式場の建設も検討している。葬儀を運営する社員も内製化していきたい狙いだ。
高齢者住宅や介護施設は、病院とは違い、皆さま長年「暮らしの場」として日常生活を営まれている場所です。家を売却して入られたり、住民票を移して生活をしている人も少なくありません。
「亡くなったらすぐに葬儀社が迎えに来て出ていく」というのは病院で亡くなる方が8割に達していた時代の慣習をそのまま引き継いでいるもので、そうしなければいけない、というものではありません。
「暮らしの場」「生活の場」だからこそ、ゆっくりとお見送りができる場だと思っています。
「学研ココファンのお葬式⦅ここりえ⦆」では、葬儀(セレモニー)までの間、火葬までの間、お部屋をお使いいただけるようサポートしていきます。
「学研ココファンのお葬式⦅ここりえ⦆」
終活・葬儀・お墓アドバイザー 吉川美津子
「居室でご安置は不安」と介護事業者からのご相談も承ります。