「墓じまい」というワードが出始めたのは、2014年頃。それまで
「遺骨を取り出す」→「墓地を更地にする」→「遺骨を移動して別の場所に納める」
までの一連の行為を改葬という言葉で表されていましたが、
「改める葬儀?」
この文字だけではお墓のことだと認識されていた方も少なかったと思います。
「墓じまい」というワードが、「お墓を継ぐ人がいなくてこまっている。どうにかしたい」という悩みを持つ人に刺さり、多くのメディアで紹介されるようになりました。
本日のYahoo!ニュースでも、こんな気になる記事が。
寺院墓地の場合は寺の住職、公営・民間霊園の場合は霊園管理事務所だが、寺院の墓地の場合、墓じまいはお寺の檀家から離脱することを意味し、高額の離檀料なる布施を請求される事例が問題になっている。
(中略)
お布施はサービスへの対価ではないはずだが、お墓を片付け、寺など墓地の管理者に返還する墓じまいの際に、高額なお布施を請求されるケースが目立ち、「離檀料」という言葉も注目を集めた。離檀料とは本来、檀家をやめるときに寺へのお礼として慣習的に支払うお布施だ。 問題は、墓じまいは勝手にできず、先ほど述べた寺などが発行する「埋葬証明書」が必要であることだ。これがないと、墓じまいした後に遺骨を別の墓地や霊園に納骨できないので、お寺が強気に出てくることもあるようだ。「分割払いでお布施を払え」離壇料700万円を要求されるケースも…住職に「墓じまい」を拒まれる終活の落とし穴(プレジデントオンライン)
墓じまいで起こるトラブルでよく取り上げられるのが寺院とのトラブルです。
寺院はマンションの管理とは異なり、日々のお勤めを通じて祭祀主宰者の代わりに墓を守っているという意識があります。
物件感覚で前触れもなく墓じまいの話を切り出すと、たしかに多少こじれることはありますが、法的には遺骨の所有権は祭祀主宰者(名義人)にあるため、寺院の意向云々よりも所有者の意思が尊重されることになります。
ココファンでも墓じまいをお手伝い
ココファンの入居者の方も、お墓について悩みを抱えている方は少なくありません。
先日も1件、墓じまいのお手伝いをしました。
お悩み事を整理すると
・施設(ココファンの住宅)から2時間くらいの寺院の中に先祖代々のお墓がある。墓じまいをして、境内にある合葬墓に遺骨を移動したい。自分もそこに入るつもりだ。
・自分はもう動けないので、代わりに墓じまいをしてほしい
というもの。
ご相談内容から、私たちがお手伝いできる範囲でしたので、寺院や石材店との交渉等、ご本人に代わって行いました。
ご相談いただいてから数週間で段取りよく進めることができ、墓じまいは完了、中に入っていた奥様やお子様の遺骨は合葬墓に改葬しています。
生前からつながりがあるからこそ、学研ココファンではよりご納得のいく「終活」サポートができると自負しています。
学研ココファンのお葬式「ここりえ」
終活・葬儀・お墓アドバイザー 社会福祉士 吉川美津子
「お墓を継ぐ人がいない」「遠方で管理ができない」
といったお悩みもご相談承ります。